西公園まつりが開催されました

今年で開園141周年を迎えた西公園にて “西公園まつり” が開催されました。天候にも恵まれて子どもから大人まで世代を問わず多くの人が集まる一日となりました。

 

市民の手でつくる初のまつり

5d3l8362このイベントは市民らが組織し3年前から定期的な活動を行う西公園を遊ぼうプロジェクトの主催で行われました。初めて開催されたこのイベントは、「春のお花見をするように秋の西公園も紅葉を楽しみながら、“公園はこんな風にも使えるんだよ“ということを多くの人に伝えていきたい」という想いのもとに開かれました。市民が主役となり、自分たちの一芸を持ち寄って秋の西公園に賑わいを創りだしていました。

5d3l8447朝10時、西公園へと人々を歓迎するかのように、素敵な音色を響かせたのが東北高校吹奏楽部によるファンファーレ。まだ肌寒い中でしたが、多くの人がこけし塔前ひろばに集まり耳を傾けていました。その後は、ラジオ体操が始まり、出店・出展・出動する人たちも参加してウォーミングアップを行っている様子でした。広場ではジャグリングやピエロの披露などが次々と行われ、多くの人が立ち止まっては見入る姿が続いていました。

 

公園全体を楽しむイベント

5d3l8431今までにも勾当台公園や西公園で大規模なイベントが開催されていますが、西公園まつりが特徴的なのは、マルシェ・ワークショップ・アトラクションの位置が1箇所で完結するのではなく点在することで、西公園全体を見て回れるような工夫がなされていることだと思います。

定禅寺通りから入ってすぐのところに新しくオープンしたSL広場では、ミニSLに乗ってC60蒸気機関車保存車両のまわりを走るコーナーがありました。5d3l8667めずらしい体験ということもあって順番待ちの列がたえなかったです。子どもはもちろん、親子で楽しむ姿を見てほっこりしました。

SL広場からこけしの塔に向かうとひらけた広場があり、陽だまりの空間を囲むように木の下ではマルシェやワークショップの屋台が立ち並んでいました。お振る舞いのとん汁や出店のきのこご飯などは予想を超えるほどの人気でお昼前には完売!
5d3l8468からっ風が少し冷たかったこともあり、コーヒー屋さんには一杯飲んで温まろうという人の列がたえませんでした。
ワークショップでは “埋もれ木細工” の工芸技法の一部を体験するものがあり、子どもたちに負けじと大人も真剣な表情で木を磨いていました。

木々の間からは懐かしの手回しオルガン!!子どもたちはめったに見ないオルガンに興味津々の様子…。コーラスの歌声や蓄音機の音、やっぱり公園で音楽が聞こえてくるのっていいですよね。img_7817
広瀬川の方へと進んでいくと、かわいらしい馬・ポニーのいる広場がありました。そこでは乗馬はもちろん写真撮影もできて、子どもたちは楽しそうに馬たちと触れ合っていました。

 

日常生活の延長線のような雰囲気

ミニSLや馬・ポニーといった子どもの関心を強く引き寄せるアトラクションを端々に配置していたことで、色んな楽しみを体験するのに西公園をぐるっと巡ることになり、西公園を歩くこと自体が楽しい…こんど散歩に来ようかな!とか、きれいな紅葉の下でお店を出してみたいな!と思う人が増えたかもしれません。

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ライブ・パフォーマンスなどワイワイしたイベントではなく、市民が創り出す日常生活の延長線のような雰囲気があることで、訪れる人も入りやすかったのではないでしょうか。さらに、行列に並んでいる人たちが退屈しないように、俳句を書いてみないかと声掛けをするなど心遣いの様子も見られ、いい連鎖が起きていると感じました。

その日のうちに行われた反省会では、来年もやりたいとの強い思いが募っており、来年も開催されるといいなぁと思いました。一人一人の振り返りを共有する中で、食べ物屋さんが少なかったこと、チケットの説明不足などいろいろな改善点が浮かび上がったので、それらをみんなで改善して次に活かしてほしいと思います。

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また来年も紅葉彩る西公園が、人の集まる場となることを楽しみにしています。