花木や草木、動物、虫魚などの生物、そして山脈や河川、橋、建築など、価値や魅力を秘めていても博物館や美術館などミュージアムに収めることのできないものが、まちの中には数多く存在しています。
私たちは、そうした自然のままのフィールドに、“私はこう考える”という視点や切り口によって、新しい価値や魅力を伝える機会をつくりたいと考えています。「知る楽しみ」をより深くするために潜在的な資源が豊富な“せんだいセントラルパーク”で、その時その場所にしか生まれない「フィールドミュージアム」という取り組みを始めました。
レクチャー・フィールドワーク | 分野横断型のプログラム開発 | 人材育成 | 調査研究 |
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主催:都市デザインワークス 他 | 主催:都市デザインワークス 他 | 主催:西公園を遊ぼうプロジェクト | 主催:カワラバン |
8/28(日) ガイダンスレクチャー [美術1] |
5/29(日) 美術ハンティング1 |
9/7(水) 西公園フロンティア養成講座1 |
6/17(金) 広瀬川リサーチャーワークショップ1 |
8/28(日) ガイダンスレクチャー [植物] |
8/28(日) 美術ハンティング2 |
10/5(水) 西公園フロンティア養成講座2 |
7/3(日) 広瀬川リサーチャーワークショップ2 |
11/27(日) ガイダンスレクチャー [美術2] |
8/28(日) 野をつみ光をあびて生をなす |
10/23(日) フロンティア実践「西公園まつり」 |
7/10(日) 広瀬川リサーチャーワークショップ3 |
11/27(日) なぜ広瀬川はそこに流れるのか?1 |
9/25(日) 広瀬川の教え三上~馬上・史上・水上~ |
11/2(水) 西公園フロンティア養成講座3 |
2017/ 1/29(金) 広瀬川リサーチャーワークショップ4 ~真冬の広瀬川でニゴイを追う~ |
12/17(土) なぜ広瀬川はそこに流れるのか?2 ~広瀬川最狭窄部のなぞに迫る~ |
11/27(日) 美術ハンティング3 |
12/7(水) 西公園フロンティア養成講座4 |
<体験プログラムを通じて、広瀬川を学ぶ>
広瀬川のほとりを使って、さまざまな切り口の学びを促すプログラムです。各分野のフィールドプレイヤーの対話を通じて組み立てました。学べるプログラムを充実させて、現代社会では貴重な体験を提供していきます。
<フィールドプレーヤー>
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<「広瀬川」×「学ぶ」を考える>
―――「廣瀬川のほとり」の風景を見ると、昔から川と馬は関わりが深いのではないか。馬を通じた体験学習で、知る楽しみや学ぶ楽しみを提供することはできないか。
パカラッチョ:広瀬川に普通に馬がいる風景を作り出したい。ただ、乗馬や川遊びといった体験学習の要素は、なかなか言語化して伝えることが難しい。
カワラバン:体験を通じて、自然を活かし順応していく力が身につく。基本的なことは教えられるが、その時その場所によって具体的な内容は変わってくる。
パカラッチョ:人によっても変わる。誰もが同じ内容を理解してもらう教育的な要素、例えば歴史を教えるといったプログラムを体験学習と掛け合わせることはできないか。
姫まち文化研究所:馬も川も歴史の観点からも重要なテーマである。ひとくちに歴史といっても、どの時代を切り取るのか、どんな人物に焦点を当てるのか、さまざまな伝え方がある。
―――広瀬川沿いの追廻(おいまわし)は、馬と関係する地名で、江戸時代に名付けられた。この場所をフィールドにプログラムを展開できないか。
姫まち文化研究所:追廻はかつて片倉小十郎屋敷があった場所で、長沼や五色沼は仙台城築城の際につくられたものが現存している。広瀬川の対岸にはキリシタン殉教碑があり、五郎八姫との関連も興味深い。
パカラッチョ:近代に入ってからも競馬場などとして利用された記述がある。現存するものだと、政宗公の愛馬・後藤黒(ごとうくろ)が身投げした場所に蠣崎(かきざき)稲荷神社がある。
カワラバン:ここは川幅が広く寄洲(よりす)や浅瀬があって、一説には広瀬川の名前の由来になったと云われている。大橋の橋脚跡が遺っていたり石垣が昔のものだったりと、面白い場所で、比較的安全な川あそびも実施できる。
<植物を学び、暮らしに取り入れる>
植物と日々の暮らしとの関わり合いを深めるプログラムです。さまざまな立場で植物に関わる方々から、植物や、それを取り巻く環境を学び、暮らしに活かす、身近でナチュラルなプログラムを提供しました。
講師・出展者
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<植物からの「学び」と「表現」>
見塩 昌子:植物は動かず何もしていないように見えるが、その世界はじつはとてもダイナミック。それゆえに、何かきっかけがあればバランスはすぐに崩れる。
齋 絢子:研究の分野で新しい発見が見つかる度に植物の学名が変わる。合理的かつ大胆な植物の仕組みを作品に取り入れることを考えている。
MUGUET:庭に自然と生えている植物や野山の植物を使った作品をつくっている。天候が荒れれば前の日とは違った植物があらわれてくる。
ペンギン文庫:本と植物はとても相性がいい。植物をあらわす言葉の響きからは豊富なイメージが作り出される。
- 樹陰 juin
- 樹木のつくるこかげ
- 種核 shukaku
- 種子の種皮に包まれた中身
- 葉影 hakage
- 物の上に映える木や草の葉のかげ
- 森然 shinzen
- 樹木のこんもり茂っているさま
- 葉音 haoto
- 葉が触れあって生じる音
<美術の視点で、まちを掘り起こす>
美術の視点で散歩をし、様々な発見を得るプログラムです。国際センター駅周辺、川内エリア、広瀬川、宮城県美術館を対象に、美術ハンターの持つそれぞれ独自の視点を活かした“散歩”を実施しました。
美術ハンター
- 大嶋 貴明
Ohshima Takaaki - 美術家。宮城県美術館教育普及部の仕事に携わり、造形活動と鑑賞活動の支援、主に個人の見ることから制作活動への接続を担当している。過去には大嶋画塾を開き後進の教育に勤しんだ。
- 関本 欣哉
Sekimoto Kinya - 大手町にある現代アート画廊・Gallery TURNAROUND代表。2016年から次世代のアーティストやアートに携わる人を育てる場として「仙台藝術舎/creek」を始める。自身も一人のアーティストとして制作、表現活動を行う。
<美術ハンターの「美術の視点」>
- 形成過程
- 絵がどういう順番で出来上がっているか。
- 材料分析
- 絵の材料は何か。
- イメージ
- 地塗りの時に決まるのか、最初の一本の線で決まるのか、最後の一筆で決まるのか。
- 形・色
- どの形が他のどの形によって決められているか。どの色が他のどの色によって決められているのか。
街の状態も、相対関係を考えながら歩くと、飽きずに散歩ができる。
床、壁、タイル、室内、ライト、中庭、空。だんだんと明るさが近づいていって、建物の中と外が溶け合っているようにも見えてくる。
散歩・・・川内(駅↔美術館)かいわいの虚実
国際センター駅の周辺にはパブリックアート、インスタレーション、アースワーク、グラフィティと、4つのジャンルで捉えられる作品が存在しています。国際センター駅から川内・宮城県美術館の野外作品を巡り、デザインされた空間とデザインされない空間、それらの土台になっている地形を体験しました。
ル・コルビュジエのお弟子さん前川國男の建築 宮城県美術館をみる
国立西洋美術館(東京・上野恩賜公園内)の設計者:ル・コルビュジエの弟子である前川國男が設計したのが宮城県美術館。ル・コルビュジエは基準寸法=モジュロールを生み出し、また近代建築の五原則を提唱してモダニズムを牽引しました。師匠と弟子、それぞれの美術館建築の共通点と相違点を探しながら、宮城県美術館の建物内外を巡りました。
中身は容器を越えられるか? 宮城県美術館の常設展示を見る
宮城県美術館に所蔵されているコレクションは、県図書館に飾ってあった作品、国内外の近代美術作品、日本発の斬新な抽象表現「具体」の作品など多岐にわたります。こうした中身(美術作品)は、容器(建築作品)を越えることが出来るのでしょうか。ガイドと一緒に考えました。