[TALK]に参加してきました


開館から15年を迎えるせんだいメディアテークが、施設を飛び出してアートワークの展開も図るアートノード事業がスタートします。その口火を切るイベント[TALK]が、7/28夜に青葉の風テラスで行われました。

川俣正さんのお話が1時間と、五十嵐太郎さんが加わってプラス40分のTALK。

川俣 正
パリ在住で「アートプロジェクト」の先駆者と言われるアーティストです。総合ディレクターを務めた2005年の横浜トリエンナーレは、展示期間中にもかかわらずアーティストが作品を作り続け、鑑賞に来た人も手をかす展示スタイルを確立しました。
五十嵐 太郎
数々の著書・雑誌コラムを執筆する建築評論家。2013年のあいちトリエンナーレ芸術監督を務めました。

 

来場者およそ140名の会場は、淡々と熱く語る川俣さんの声と地下鉄の車両音が鳴り響くほど、とても静かでした。

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プレジャーマーケット 002 開催しました!

6月26日(日)
国際センター駅2階の愛称“青葉の風テラス”に決まって最初のPLEASURE MARKETを開催しました。
愛称の通り心地よい風が吹くとても過ごしやすい一日となりました。

・全8プログラム(うち1つ中止)
・参加者160名以上

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☀せんだいセントラルパーク☀

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定禅寺箱ピクニックしました!

定番となってきたテント小屋の出番を増やそうと、仙台で最も目立つ公園・定禅寺通グリーンベルトでピクニックしました。
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公園使用許可を得てテント小屋を設置

 

火も電気も使えなかったので寒い寒いと言いながらも、それぞれ違う店で買ってきたランチの話をしたり、たくさん買ってシェアしたりしてお昼を過ごしました。

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透明シートで風景が眺められるようになったテント小屋

 

葉の落ちた定禅寺通はとても明るくて、自然とハンモックに誘われてゆっくり過ごす人もチラホラ。

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お互いハンモックに乗って話をすると親近感がわいてくるみたいです

 

ぜったいに道路のど真ん中で寝っ転がることは普通では無いと思います。両側を車が行き交うこの場所でハンモックに揺られる体験はとても新しい感覚でした。

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お店の看板がハデハデしいなぁとの声も...

 

定禅寺通の向こう側から白いハコが近づいてきました。「記憶の箱」と書かれたハコに色んな人のメッセージが書き込んでありました。

こんなことが起こるのも都市の魅力です。他の都市ではあり得ない光景かなぁと思います。

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ただただ箱が存在する“定禅寺箱ピクニック”というよくわからない状況に...

 

なかでも面白かったのは信号待ちの車・バスとのコミュニケーションでした。ある種の個室である車内が、公園を個室化したテント小屋とすぐ側で並ぶわけです。しかも車の座席に座った高さとグリーンベルトの地面に座った高さが同じという状況で、隣り合う家のような若干の気まずさがありつつも互いに目線を投げかけるが、声をかけるまでの距離・時間までではない。

公共空間に車が個室を持ち込むのと同じで、人の居心地のいい個のスペースを確保することは重要なことだと思います。

また、それと同時に楽しんで公共空間を過ごしている人と、それを横目に見る通行人との関係も豊かになるといいですね。

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夢が広がる西公園のシンポジウム!

2016年1月31日に東京エレクトロンホール宮城(旧県民会館)で「西公園シンポジウム」が行われました。な、なんと開園140周年を迎える(明治8年オープン)西公園!これを記念して催されました。その機会を祝福するかのように、雪が心配された週末でしたが晴れ晴れとした日曜となり、82名の市民が会場に集まりました。 続きを読む

初のスノーピクニックしました

「小屋」を作り出してから、冬の楽しみ方を考えるのに拍車がかかっています。

そんな中、木々の葉が落ちて広瀬川を眺めやすくなった西公園でピクニックをしました。
中止も不安視された今回ですがみるみる天気が良くなってきて、日の差す場所はポカポカ。

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西道路の北側で市民図書館があった場所付近のブロンズ像「杜に聴く」

 

初めて参加される方は緊張気味でしたが、小屋の組み立てを一緒にやることで楽しめる関係性が築かれていきました。

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恒例になりつつある絵本の読み聞かせが始まったり、西公園を散策したり買い出しにでたりと思い思いに、雪の日を楽しみました。

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聞き手との距離感にも気を使う本格的な読み聴かせ

 

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子ども達は銅像と戯れていました(こんなところにロープ?何かの配線?)

 

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雪に隠れた子ども相撲の土俵の近くには大きな雪だるま

 

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天気が晴れやかになると泉ヶ岳がくっきり

 

 

すぐ近くの西公園プレーパークでは、自分たちで調理したうどんをすする子ども達がワイワイ楽しそうでした。

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これからも西公園は色んな世代やテーマで集える場所として、それぞれの集いが同居し相互に意識し合うことで、新たな何かが生まれてくることができるのではないかと感じた次第であります。そんなことを話し合う西公園シンポジウム(10/31(日) 13:30~ 県民会館602会議室)が行われます。

 

ピクニックが終わった後も、若干うとうとしながらも小屋の改良に励んでいました。
(最後の写真は12/6の制作日の様子)

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「モノ派美術家〜高山登の世界〜」レポート

現代美術市民講座「モノ派美術家〜高山登の世界〜」
2016.1.23 @国際センター駅2階

青葉山コンソーシアム(国際センター・国際センター駅2階・青葉山交流広場を管理運営する組織)が主催する講座に参加してきました。講師の高山登さんの、70年代の「もの派」が生まれた背景や、高山さんが最近よく見るアウトサイダーアートについてのお話でした。すこしメモ的な内容をレポートしたいと思います。

12512578_10207496032193054_6174076241225338960_n東西線開業を記念して市民参加型でつくられた『海嘯からの再帰』(高山登)

 

まずは国際センター前の『風の輪』を例に挙げた現代美術の解説から始まりました。

メビウスの輪は位相数学の概念でいろんな作家が美術作品にして、その走りがMax Bill(バウハウスの流れを引いたアーティスト)
こうした現代美術とは20世紀のことだったり、第2次世界大戦後のことだったり、評論家によって捉え方が異なる。(モダンアート:近代美術、コンテンポラリーアート:現代美術)

日本での現代美術とは何なのか。日本は「敗戦」ということを理解しようとせず終戦としてしまい、自分たちの文化を否定して西洋の美術を取り入れた。
ただ西洋人からは西洋美術を勉強した作品を見てもアートがないと評され、日本の価値を見直すことになりピアノの先生が和太鼓もやらされるようなことも出てきた。
「東洋のアートは何なのか」というところで生まれてきたのが「もの派」(ジャーナリズムによって付けられた。高山氏は「もの派」にカテゴライズされることを否定していた。)

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世界各地を巡った展覧会「MONOHA展」

 

「MONOHA展」作品を写真で紹介しました。
・手を触れようとしている写真
・青森のコールテン作家の作品
・リーマンの版画
・石と電球
・箱の中の電球(高松二郎)
・スポンジに鉄の箱を載せたもの
・床に糸を張っただけのもの(原口)
・天井から石をぶら下げただけの作品
・トラックで使われていたフェルトの上にH鋼が置かれたもの
・炭をつかっているため崩れやすい。(成田)
・木をロープでくくりつけたもの 時代によってつくるものが異なる作家(リー)
・板の表面をいろんな形に削ったもの無造作に壁に立てかけたもの(越水)
・箱の中に石が入ってるだけ
・綿の山の周りに石が散らばっている
・布に廃油を染み込ませたもの(江野倉)
・コンクリートの箱に皮を巻きつけただけのもの
・枕木を並べただけのもの(高山)

70年代の日本の作品はあまり加工していないものをごそっと置いたもの
(高山氏の作品は加工をしている枕木を使用)

西洋美術の文脈に入らないアジアの文化としてもの派が誕生した。
高山氏にとってもギリシャ文化にハマらないように東洋文化を表現するのが課題だった。だがリーファン(韓国から日本に密入国)が西洋の哲学で東洋の美術を見出そうとしていた。つまりヨーロッパの人たちは東洋美術にオリエンタリズムを求めていて、それに応えようとしてしまっていた。

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「MONOHA展」について解説する高山登氏

東洋のオリジナルな文化にはアニミズムという考え方がある。神社などにあるような石や木に神が宿っていてヤオロズになる。コンピュータに氏神が宿っている人たちもでてきた。これは特に西洋人にとって理解しようがない。
ジュゼッペ・ペノーネ
太い木の髄だけ削っただけの作品を展示している。古典ギリシャ哲学に則ってつくられたがアニミズムと近い考え方。

「人間がどこから来てどこへ行くのか?」「どこから考え方が来たのか?」
日本は独特の場所。普通は人も文化もつながって常に流れているが、日本は大陸から入ってくるが出ていくところがない。堆積文化。発酵して生まれる漬け物文化。

ヘンリーダーガーの絵画
「DDN JAPAN」http://japan.digitaldj-network.com/articles/9508.htmlより引用
高山さんが、最近よく見ている障害者の作品・アウトサイダーアートの展覧会の代表的な人を紹介しました。

ヘンリー・ダーガー
本人が亡くなってから部屋の中から作品が発見された。誰とも接触しないで作品をつくっていた。彼の部屋にあったのは新聞の端切れや。画材や少女のプロマイド。独身で童貞だった。

無意識の世界を描き出すのが絵描きの仕事。麻薬を飲む人もいたくらいだが、ダーガーはそれを普通にできていた。誰ともコミュニケーションを取らずにいた。
彼の世界はどんなものなのかわからない。自分に向いていたのか、社会に向いていたのか。また少女をよく描いていたが、何のシンボルだったのか。
・スカートをはいた女の子が銃を持っている。
・両性具有の表現もあって、おそらくダーガーは女性を見たことがないのだろう。
・少女の裸姿に男性器がついている。
・引きこもった世界で描かれたものなので、洞窟壁画を解読するようなもの。
・自分が描いた絵は捨ててくれというのが残ってる。
・王国と王国が戦争するというストーリーが多いと言われている。
・蛇と少女、蝶と少女が一体化したような生物。

美術は今の世界観を表現する。アウトサイダーアートは社会と繋がることを閉じて世界観を描いている。そこには我々が知らないことが映し出されている。
高山氏にとっては「人間は何か」という問いが常にある。アウトサイダーアートはマネができない世界。勉強したり何かを乗り越えることでつくるところではないものにヒントがあると考えている。

最後に会場からの質問「最近、気になっている作家はあるか?」に対して。。。
曼荼羅には興味がある。ある程度の型はあるが大部分は個人の世界として描いている。最近ヨーロッパに影響を与えている。

 

美術と向き合う準備は必要ないと考えていましたが、この講座を聞いて社会的背景や作家自身の置かれていた状況を知ることは、来るべき社会に対する構え方を正していくことにも繋がりそうです。

美術作家自らの口から創作のモチベーションを聞ける機会は大変貴重ですので、今後もイベントカレンダーブログで発信していきたいと思います。

広瀬川フォーラム&ピクニックしました

2015年12月20日に仙台国際センターで行われた広瀬川フォーラムで「せんだいセントラルパーク~水辺を“楽しむ”ピクニック~」と題して10分程の発表してきました。

・東西線の開業が、広瀬川に行っていいんだよ、という合図であること
・“楽しむ”を提供することで、市民が水辺の魅力を実体験できること
・その実体験と環境整備とを合わせて行うことが効果的なこと

基調講演では、ブラタモリに出演した木村浩二さんのお話があり、広瀬川とまちを密接につなげる四ツ谷用水を『まちづくりインフラ』として紹介していました。きっとこれからの私たちの暮らしと広瀬川のつながりを作っていくのは『まちづくりインフラ』は東西線なんだと思います。

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同日の昼には、冬場の水辺を過ごすためにカワラバンと共同制作した組み立て式の小屋を設置し、広瀬川でピクニックをしました。

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広瀬川や澄んだ空を眺めたり、絵本の読み聞かせをしたり、自作した故郷のうどんを振る舞ったり、川で泳ぐ野鳥を観察したり、みんなで思い思いに過ごしました。

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